タクシー&車オンリーの父は 一人でバスや地下鉄に乗ることができず。
1から10まで世話をする母のもとで、
DVDを再生することすらできず。
そんな父のことだからリタイア後、
一気に老けてしまうんじゃないかって
家族一同、本当に心配だった。
・・・そんな私たちの予想が外れ、
筋肉をつけるんだと毎日スポーツジム通い。
お気に入りのプリウスで気の向くままにドライブ。
なんだかリタイア後のライフを満喫している様子。
一安心
名古屋 女子大小路でBARを2軒経営していた父。
バーのすぐ近くの産婦人科医院で産声を上げた私。
曖昧な記憶の中でも鮮明に覚えている父の職場。
ゴツゴツした白い岩のような洞窟みたいな地下への階段。
煙草の匂いに混ざった、
湿ったような大人な香り。
エントランスにおかれたピアノ。
エレガントな雰囲気の外国人客。
カウンター越しに見る父。
「お父さんが起きちゃうから大きな音を出しちゃダメ」
明け方帰宅、昼まで寝て夕方出勤していた父は
子供の環境によくないと
妹の誕生と同時に夜の仕事を捨て、
昼の仕事へ。
未経験の業界、ゼロからの勉強。
今思うとあの頃は本当に大変だったんだろうなと思う。
そんな中でもいつもお洒落で週末は必ずどこかへ連れていってくれた父。
月日の流れるのは本当に早いね。
リタイアおめでとう。
今まで私たちのために働いてくれてありがとう。
来月はそんな父にリタイア旅行をプレゼントする予定。
家族水入らず